2010年11月01日

東京スカイツリー「粋」の青、「雅」の江戸紫と金色の光。

皆様こんにちは!
ついに11月が始まり、今年もあと2カ月となりましたね。
秋から冬へと、季節は駆け足で過ぎていきそうです。
どうぞ皆様、お風邪など召されませんようにお気をつけ下さい。

さて、本日は、先日TV放映されていた「東京スカイツリー」の
LEDによるライトアップと色についてご紹介です。
私も2度ほど訪れたのですが、毎回多くの人でにぎわい、
ちょっとした観光スポットとなっていました。

江戸の人々に育まれてきた心意気を、淡い青で表した「粋」と
美意識を表す江戸紫と金色の「雅」の2色が1日ごとに交互に照明されるとか。
光と色が織りなす、心が穏やかに落ち着く美しい光景ですが、
そこには企画された方の熱い想いこだわりが溢れていました。

左:心意気の「粋」   右:美意識の「雅」

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  (写真:東京スカイツリーHPより)

江戸紫(濃い青みの紫):紫を染める紫草は「伊勢物語」以来、武蔵野の
名草とされていた。名物の少ない江戸では、紫の染色は江戸っ子の自慢の種で、
江戸名物を取り上げた狂歌や川柳にも紫が入っている。(色彩検定2級テキストより抜粋)

この江戸紫を近世の紫として「今紫」、ややくすんだ紫で伝統的な
昔ながらの紫を「古代紫」と称したそうです。

どちらの色も、日本人独特の感性や「和のこころ」を感じます。

紫色の光に、ダウンライトで金色を配色しているのが興味深いです。
紫だけだと、やや妖しさが漂い神秘的になりすぎますが、補色系の
ゴールドを局所的にライティングすることで華やかさや明るさを表現し、
より一層、雅で気品高く謙虚な日本人の精神性を感じます。

この金色を、下方へ向けて柔らかく小面積でライティングする事で、
派手になりすぎず、より上品さを醸し出していると思います。

今回照明を担当されたのは、戸恒(とつね)浩人さんという新進気鋭の
照明デザイナーの方です。この方のコメントをご紹介。

「色が大切。
 江戸の庶民が愛した江戸紫の着物をまとったような姿をイメージ。
 江戸紫で日本人の美意識を。金色(こんじき)は蒔絵の金箔をイメージ。
 一口に紫と行っても微妙に違う。江戸紫にこだわった。」

「日本を元気に、日本ここにあり。日本の光を世界へ発信したい。」

「過去100年未来100年、みんなの心に届く光をデザインした。」

ご自分がイメージする紫をLEDで表現することや、
紫の光は人間の眼で最も見えにくく遠くまで届きにくいなど、
いくつかの試練を乗り越え、ライトアップされた東京ツカイツリーを見上げる
戸恒さんやその他の技術者の方のきらきらした瞳が印象的でした。

自分がいいと思うことを信じ、貫きとおすしかない。」

ハードルが高いほど、そこに可能性がある。」


ということで、今回の事例や青・紫・ゴールドを、
オーラソーマⓇ的色彩の言葉として、ご紹介してみますね。

:自分を信頼し、信念にこだわる職人気質・無限の創造性を発信する。
:他者とは異なる人生観・美意識を持つ・精神性・夢や理想・変化変容力

これらを、ゴールド:自分の中に蓄積された知識や経験を使い、
より高い目標を形にする精神力と智恵
といったところでしょうか。

単に美しい光と色ではなく、日本の心を表現した、
企画者の熱い想いと強いメッセージ性、
多くの技術者の方の智恵と努力の結晶ですね。

さて、あなたがこだわりぬきたいこと、貫き通したい事は何ですか?

人と違ってもいいので、現実生活を大切に、焦らず見つけてね!

春ごろの東京スカイツリーもご紹介。

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パステルカラー けいこでした。

posted by ぱすてるけいこ at 18:48| コラム/色彩心理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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